ファイナルは早稲田大学と福岡大学の対決に
中央大学からFC東京に進んだ林容平はインカレについて次のように言う。
「インカレはその学年が終わってしまうというシーズン最後の大会で、チームに対する思い入れが強くなり、団結力は高いと思います。少しでも長くやれる最後の舞台がインカレで、出ると出ないのとでは一カ月もプレーできる期間がちがいますし、全国の大会に出たい気持ちがあると思う。誰もがめざしている大会だと思います。ぼくは二回出場したのですがあまり活躍できず、去年は出ることもできなくて残念でした。(なかなかノックアウト方式でいつもどおりというのは難しい?)一発勝負なので……一発勝負だからおもしろいんですけどね」
その難しい一発勝負の連続になるインカレの準々決勝で、優勝候補の一角と目された明治大学は敗れてしまった。明大OBの丸山は「ぼくらが出たときもリーグ戦の後期は調子がよくて、やっていて負ける気がしなかった。ことしの明治大学も後期にほとんど負けていないので、似たような感じなのではないかと思う。1月6日まで四年間やってきた仲間とできることがベストだと思うので優勝してほしい」と言っていたが、その期待には応えられなかった。
明治大学はリーグ戦の好調さが感じられない立ち上がりの悪さが二試合連続で続いた。一回戦はなんとか後半に追いつきPK戦の末に準々決勝に進んだものの、福岡大学には前半だけで4点を獲られて負けた。
対戦相手である福岡大学の乾監督は「リーグが終わって三週間空いているので、どこのチームも思ったようにはいかない」と開幕の前日に言っていたが、蓋を開けてみたら不調に陥ったのは明治大学で、大会に向けての引き締め直しがうまくいったのは福岡大学だった。準々決勝では「東の王者」と呼ばれる関東大学リーグ1部優勝の専修大学も姿を消した。こうした意外性もインカレの魅力なのかもしれない。
さて、決勝に残ったのは福岡大学と早稲田大学だ。