逆転勝利も、手放しでは喜べないマンUの現状
ウインターブレイクに入ったヨーロッパの各国リーグを尻目に、むしろプレミアリーグはここからハードスケジュールに突入する。
ウイークエンドだけでなくミドルウイークにも試合が行われ、1月1日にもスケジュールが組まれている。水曜日に開催されたこの第19節も、前節から中3日の間隔で迎えた。
マンチェスター・ユナイテッドがホームにニューカッスルを迎えたこの一戦、香川真司の復帰が期待されたが、残念ながらベンチにも入らなかった。ユナイテッドさらにウェルベックに加え、試合前日にルーニーとA・ヤングも負傷したようで、ベンチ外。よって、ファンペルシとエルナンデスを2トップに据え、ギグスを左サイドハーフに配した4-4-2の布陣で臨んだ。
現在、リーグ首位に立つユナイテッドだが、今シーズンは守備において不安定な面を露呈している。ここまで18試合を戦って、なんと25失点。完封勝利を収めたのは、わずか3試合しかない。
4日前に行われたスウォンジー戦でもエブラのゴールで先制しながら前半のうちに追い付かれ、今シーズン初の引き分けに終わったばかり。そうした守備の脆さは、ニューカッスル戦でも顔を覗かせた。4分に早くも先制されると、追い付いては突き放されるシーソーゲームを演じ、3度もリードを許すのだ。
それでも3-3の同点で迎えた90分、エルナンデスがスライディングしながら右足ボレーを決めて、逆転に成功した。歓喜に沸くオールドトラフォード。直後、フレッチャーと交代するため、ベンチに戻ってきた殊勲のエルナンデスをファーガソン監督は熱い抱擁で迎え入れる。ホームでの劇的な逆転勝利――。しかし、3度もリードを許しているだけに、手放しでは喜べない。