マンUの抱える、大きな問題
プレミアリーグ18節のスウォンジー戦、この試合でも香川真司の復帰はなかった。マンチェスター・ユナイテッドは、前節から変わらず4-4-2、センターバックには故障から復帰したビディッチが久々のスタメンに入った。
ミカエル・ラウドルップ監督率いるスウォンジーは、順位こそ中位だがプレミアらしからぬサッカーで話題を呼んでいるチームだ。
DFラインからボールをつないで前に運んでいき、アタッキングサードではテクニックのある小柄な選手たちによるワンツーやドリブル突破で崩す。最後を締めくくるのは、ファン・ペルシーと並んで得点ランクトップタイの12ゴールを挙げたスペイン人FWミチュだ。
マンチェスター・Uは、スウォンジーの硬軟織り交ぜた攻撃に苦戦を強いられた。
今シーズンのマンチェスター・Uはディフェンスに問題を抱えている。リーグ最多得点を挙げていることからもわかるように、点は取れる。だが、簡単に取られてしまう。現時点では、ファン・ペルシーやルーニーのゴール量産で収支的には“プラス”になっているが、強力2トップにもしものことがあれば、“マイナス”に転じてもおかしくない状況だ。
簡単に点を取られてしまう要因としては大きく2つある。
一つは、センターバックのスピード不足だ。ビディッチ、ファーディナンド、エバンスのCB陣は人に強いが、スピードに乗った仕掛けに弱い。この試合でも、8分にDFラインの背後へのロングボールで裏を突かれたビディッチが、ミチュに入れ替わられてシュートを打たれている。