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香川真司 12年前

香川真司は、マンUにとって必要な選手なのか?

text by 北健一郎 photo by Kazuhito Yamada


負傷の癒えた香川に、“居場所”はあるのか?【写真:山田一仁】

香川の怪我によるシステム変更でチームは復調

 香川の怪我はそんなタイミングで起きた。香川以外、マンチェスター・ユナイテッドにダイヤ型のトップ下を務められる選手はいない。ルーニーやファン・ペルシはこなせるが、フォワードとして起用したほうがメリットは大きい。

 昨季までやっていたフラット型に戻してから、明らかにチームの歯車はうまく回っている。とはいえ、マンチェスター・ユナイテッドは何年間もずっと4-4-2のフラット型でやってきたのだから、これは当然のことでもある。

 香川の復帰はファーガソンに決断を迫ることになる。

香川に訪れる険しい道のり

 今季のテーマでもあったダイヤ型に再トライするのか、それとも、結果が出ているフラット型のままで行くのか――。現在のチーム状態を考えれば、システムを変えない可能性のほうが高い。そうなれば、香川にとっては険しい道となることは避けられない。

 フラット型のシステムの場合、香川が出場する可能性のあるポジションは3つ。センターハーフ、サイドハーフ、そしてフォワードだ。いずれのポジションでも、現在のレギュラーと比較したとき、香川は見劣りすると言わざるを得ない。なぜなら、香川は「マンUらしいサッカー」に合わせるために呼ばれた選手ではないからだ。

 チームがローテーション制を採用していることもあり、システムが変わらなくても全くチャンスが与えられないことはないだろう。ただし、チームの方向性が変わらなければ、香川がバックアップに甘んじる可能性もある。

 次節は12月23日、スウォンジー戦。チームはどんなシステムで臨み、香川がどこのポジションで起用されるのか。そこからマンチェスター・ユナイテッドが向かっていく方向性が見えるかもしれない。

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