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本田圭佑 12年前

本田圭佑はレアル・マドリードの10番になれるのか?(後編)【フットボールサミット第9回】

『レアル番記者が見るHONDA』
本田圭佑の目標である「レアル・マドリードで10番をつけてプレーする」。世界屈指のクラブで本田は活躍することができるのだろうか?スペインの日刊紙エル・パイス紙のレアル番記者が、現在時点における本田のレアル加入と起用の可能性を分析する。(翻訳&コーディネート:山本美智子)

text by ハビエル・モニーノ・ガルシア photo by Kazuhito Yamada

【前編から続く】

ライバルはディ・マリアになる!?

 レアル・マドリードの10番に求められることは、並大抵のことではすまない。常に他の選手と異なっている事実をコンスタントにピッチ内外で、証明し続ける必要がある。現在、競合しているポジションは、エジル、カカ、モドリッチと世界的に名の知れている3人の選手によって占められている。

 モドリッチは、まだレアル・マドリードに来てから日が浅いとしても、エジルとカカはクラブになじめるほどの時間は過ごしている。にもかかわらず、この2人の状態はイレギュラーであり、10番の座に落ち着くには至っていない。こういった世界レベルの選手ですらもその座に落ち着けないという事実が、レアル・マドリードの10番に求められているのは並大抵のレベルではないことを如実に物語っている。

 このような状況で本田がレアルに来たことを想定した時、本田はカカやエジルだけはなく、ディ・マリアとも競合しなければならない。なぜなら、ジョゼ・モウリーニョはディ・マリアを攻撃ゾーンの真ん中の位置に置くというオプションを気に入っている。他ならぬ、ディ・マリアが攻撃に連続性を生みだしていることをモウリーニョは知っているからだ。

ベルナベウの舞台に立つことは、これまでのクラブとは一線を画する

 さて、それでは本田のプレースタイルは、モウリーニョの起用するシステムにあてはまるか。答えは、イエスだ。本田は裏をかいて飛び出す縦の動きができて、スピードがあり、彼の繰り出すパスは正確性が高い。現在、レアル・マドリードが手にしている最大の武器はカウンターアタックだ。本田の実力をもってすれば、彼はきっとカウンターアタックの際にマークを外して、その場で必要とされているプレーを読み取ってみせることだろう。

 また、本田は豊富な運動量をピッチ内で見せるし、プレスにも強いようだ。この二つの条件はエジルやモドリッチ、カカですら100パーセントにこなせないでいる要素だ。繰り返すが、背中に10番をつけた純白のユニフォームを身にまとい、ベルナベウの舞台に立つことはこれまでのクラブと全く一線を画するものになるのだ。そこにかかる重圧は、生半端なものではない。

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