ミラン、前半の劣勢を覆し大量4得点
12対9。ミランの圧勝で終わったエンポリvsミラン戦だが、実はシュート数はエンポリの方が上回っていた。
2トップはワイドに開いてミランのSBにプレッシャーを掛け、裏のスペースへボールを呼び込む。このようにして押し広げられたミランの守備網の間のスペースに、トップ下のリカルド・サポナーラらが飛び出してきて数多くのシュートチャンスを作る。特に前半、試合をコントロールしていたのは明らかにエンポリだった。
しかし試合開始から60分が過ぎると全員の急に足が止まり、エンポリはそこからさらに3失点を喫して敗れた。「このチームはいつもこうだ。ユベントス相手にもいい内容の試合はするのに、気がついたら失点がかさんで大崩れする」。スターディオ・カステッラーニの記者席で、地元エンポリ番の記者がぼやくのを聞いた。
だがこの試合の結果を、単にエンポリの失態によるものと決めつけることはできない。4点を奪ったミランの攻撃陣は、パフォーマンスに相応の説得力を見せていた。
違いを作っていたのは、相変わらずスソだった。前節のミラノダービー2得点の勢いそのままに、サイドにも中央にも良く流れ、対面のベテランSBマヌエル・パスクアールを翻弄。そしてサイドの折り返しから先制点をアシストし、中へと絞ってはイニャツィオ・アバーテのクロスをダイレクトで合わせ、勝ち越しゴールとなるシュートを突き刺した。さらに彼は、チームの4点目もアシストしている。