リーグ戦終盤は勢いに欠けていた鹿島
明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップが、23日からいよいよ始まる。一発勝負の準決勝は、年間勝ち点2位の川崎フロンターレと1stステージ王者で年間勝ち点3位の鹿島アントラーズが激突する。
鹿島は1stステージ、12勝3分2敗、29得点10失点と強さを見せて優勝を飾った。特に終盤は6連勝で駆け抜けた。ピンチを迎えながらも勝利をもぎ取る力強さは常勝軍団と称された時のそれだった。
ところが2ndステージに入ると一転して勝利から見放される。6勝2分9敗という成績で、ラスト4試合は全敗と前半戦を制した頃の勢いは完全に消え去っていた。
2ndステージ第15節のFC東京戦以降、離脱していた柴崎岳はCSに照準を合わせて調整しているという。終盤戦に彼をけがで欠いたのは確かに痛かったが、今シーズンから加入している永木亮太もボランチとして成長を見せている。湘南ベルマーレ時代からの武器であるアグレッシブなプレーは新天地でも活かされている。試合全体に大きな影響を及ぼすには至ってはいないが、存在感を示せているのはチームとしてもポジティブな要素だろう。
得点源である金崎夢生のブレーキも気になるところ。今シーズン、10ゴールを奪ったエースストライカーだが、2ndステージはわずか2得点と沈黙している。点取り屋としての期待は鈴木優磨のほうが大きいかもしれない。リーグ戦8得点を挙げているが、少ない時間でゴールを生み出せる稀有なタイプだ。一発勝負では彼のような選手は貴重で、勝負所の時間帯でピッチに送り出せば、相手にとっては厄介そのものだろう。金崎との相性もいいため、スタメンで同時起用しても面白い。天皇杯で右肩を負傷したが、川崎F戦に間に合えば重要なカードとして機能するのではないか。