”レギュラー中のレギュラー”で挑むペスカーラ戦
前節途中出場からチャンスを作ったスソ【写真:Getty Images】
前節のジェノア戦でターンオーバーをして失敗したミランだが、30日に行われるペスカーラ戦ではDFイニャツィオ・アバーテとFWスソの復帰が濃厚と見られている。トゥットスポルトは「Titolarissimi(レギュラー中のレギュラー)」と表現していたが、出場停止となるDFガブリエル・パレッタ以外はここまでの好成績を演出していたメンバーをぶつけるようだ。
中でも、現在のミランにおいてスソが欠かせない存在であることは、ジェノア戦でも証明された。後半に途中出場するや否や、右サイドを拠点にチャンスを作る。ドリブル突破はもちろん、パスも前方へどんどん出していく。背後からマーカーに寄せられても、ツータッチのボールコントロールで瞬時に相手との間合いを確保し、素早く前を向いて次のプレーに移行するキレの良さは見事だった。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督がなぜ彼を主力として使っているのか、改めて良くわかる内容のプレーだった。
そのスソの活躍もあり、ミランは退場者を出した状態ながら敵陣を押し込みジェノアゴールに迫っていた。終盤にカウンターを食らって2失点はするが、リスクを掛けて攻めに行った結果であるので仕方のないところだろう。
なお最新の情報では、FWエムバイエ・ニアンが発熱を訴えて回復が微妙になっているという。もし仮に出場が難しくなった場合は、MFジャコモ・ボナベントゥーラが一列前に上がり、左インサイドMFにはホセ・ソサが起用される模様だと地元メディアは伝えている。いずれにせよ、チームの大枠は変わらない。
対するペスカーラだが、昇格組の彼らは現在17位と低迷中。わずか1勝もサッスオーロの選手登録違反処分で転がり込んできたものだが、サッカーの内容は攻撃的で侮れないチームだ。結果のみならず、ピッチ上のパフォーマンスでも相手をねじ伏せる事が出来るか、ミランの”レギュラー中のレギュラー”の真の力量が問われる一戦となるだろう。
もっとも、実のところ目下ミランが問われているのは、レギュラー以外の選手の力量のようだ。29日に行われた前日会見でも、地元記者からモンテッラ監督への投げかけられる質問のほとんどは、選手層の薄さとターンオーバーに関することだった。