清武弘嗣【写真:Getty Images】
日本代表は2日、ロシアW杯アジア最終予選のイラク代表戦、オーストラリア代表戦に向けて埼玉県内で合宿をスタートさせた。
初日から参加した海外組の清武弘嗣。今季から加入したスペイン・リーガエスパニョーラのセビージャでは、開幕当初こそ出場機会を掴み得点も記録したが、次第に出番は減少。ベンチを暖めるだけでなく、直近のアラベス戦ではベンチ外という悔しさも味わった。自身のブログにも心境を綴っていたが、そのことについて問われると、清武はこう話した。
「ヨーロッパに来て5年目でこういうのは初めてです。4年間うまくいっていたといえばうまくいっていた方だなとは思う。こういう環境を自分で選んだので想定内だが、いざそういう風になってみると、やっぱり悔しいんだなって気持ちもある」
クラブでのポジション争いは熾烈だ。「ナスリもガンソもいるし、自分のポジションには7~8人の選手が常にいて、その中で回していくという感じ。いつ誰がベンチ外になってもおかしくない」と清武。とはいえ、そうした実力者たちとの競争こそ清武が求めたものだった。「すごくレベルの高い練習ができて、周りにも上手い選手がいる。最高の環境」と話すように、充実感はあるだろう。
日本代表でさらに絶対的な選手になっていく上で、そしてW杯出場のためにも今回の2試合では結果が求められる。イラクとの初戦については「やっぱり1ポイントじゃ物足りない。ホームだし、きっちりと勝ち点3を取らないといけない試合だと思う」と勝利の重要性を口にした。
セビージャで出場機会に恵まれていない鬱憤を、ハリルジャパンで活躍することによって晴らすことができれば、クラブでの飛躍にも繋がっていくはずだ。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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