勢いのBVB、波に乗れないレバークーゼン
勝利で締めくくる。2016年10月1日のブンデスリーガ第6節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでレバークーゼンと戦う。21日間で国内外7試合という過酷な日程も、いよいよ終わりを迎える。
ドルトムントは“勢い”を本物にしつつある。4連勝で迎えたチャンピオンズリーグ(CL)のレアル・マドリー戦では、昨季王者と果敢に打ち合う。激戦の末、2-2のドローに持ち込んだ。勝つことは出来なかったが、監督トゥヘルを始め、選手たちも手応えを掴んでいる。試合後のミックスゾーンにGKビュルキは充実の表情で現れた。
対照的にレバークーゼンは、CLの結果にショックを受けたようだ。ドルトムントがホームでレアルに抵抗していたちょうどその時、レバークーゼンはアウェイでモナコと戦っていた。
73分にチチャリートのゴールで先制すると、そのまま逃げ切るかと思われたが、94分にグリクに同点弾を許してしまう。主将のラース・ベンダーは「とても苦いドロー」と振り返った。
CLグループリーグ第2節で“ドロー”という結果に終わった両チームだが、得たものは正反対のようだ。ドルトムントが自信を掴む一方で、レバークーゼンは自信を掴み損ねた。ブンデスリーガで現在10位と波に乗り切れていない。
前節マインツ戦ではハットトリックを決めたFWチチャリートの孤軍奮闘が目立つ。シュミット監督が持ち味とする、プレスの連動と攻守の切り替えが目まぐるしいハイ・テンポなサッカーは鳴りを潜めている。
もっとも昨季の同時期も13位に沈んでおり、レバークーゼンにはスロー・スターターとしての側面もある。CLに参戦する地力はあるので、難敵に変わりはない。それでも、ここ公式戦5試合で7失点と守備が不安定であることを考えれば、ドルトムントが過酷な連戦を勝利で締めくくる可能性は十分にありそうだ。