リオ五輪で示した、国際舞台で戦える資質
ロシアW杯アジア最終予選の最初の2試合に向けたメンバー発表で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はリオ五輪を戦ったメンバーからMFの大島僚太とFW浅野拓磨を招集した。選考には当然、クラブでのパフォーマンスやコンディションなども加味されるが、やはり最終予選のスタートということで、方向性とメンバー構成の関連度は非常に高いと思われる。
浅野に関しては攻撃に移った時に、最初に裏を狙える数少ないストライカーであり、ゴールゲッターとしても期待していることはキリンカップの招集時も指揮官は言及していた。ただ、浅野は英国で労働ビザがおりず、その通達が出るまでも日本で待機していたため、実際にどういう状態にあるかチェックして今後の対応を見極めていくという。
それでは大島に関してはどうなのか。浅野と同じくリオ五輪で活躍したことに加えて「若いけれど、かなりクオリティがある」と指揮官は短めの評価を語ったが、キリンカップで初招集した時には次のように具体的に説明していた。
「ボールを使ったところは前から分かっていたが、ボールを奪うところのアグレッシブさが伸びている。後ろから1列目にボールを送り、2列目から飛び出せる。パスのテクニックも良くビジョンも良い」
川崎フロンターレの若きプレーメーカーとして重要な役割を果たしている大島はグラウンダーの速く正確なパスをベースに、機を見て積極的に縦のスルーパスを狙うなど、特に今季は代表監督がボランチに求める攻撃面のクオリティを発揮している。そしてリオ五輪でも得点の大半に起点のパスやアシストで絡むなど、U-23のカテゴリーながら国際舞台でも戦える資質を証明した。