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Jリーグ 8年前

山口蛍の悲壮な決意「代表に半年は呼ばれない覚悟」。欧州からJ2へ、復活への厳しい挑戦

ブンデスリーガからC大阪へ復帰した山口蛍。欧州からJ2への移籍となり、厳しい声もあった。さらにチーム状態も良くない。苦しい時期を過ごす山口蛍の胸中はいかに。J1昇格と日本代表復帰を目指す本人を直撃した。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

2位再浮上狙うも敗戦。歯車が合わないC大阪

山口蛍
山口蛍【写真:Getty Images】

 14日にキンチョウスタジアムで行われたJ2第29節・セレッソ大阪対松本山雅のJ2上位対決。28節終了時点で2位・松本山雅が勝ち点53、3位・C大阪が51で、C大阪は勝って順位を入れ替え、J1自動昇格圏への再浮上を狙っていた。

 しかし、C大阪は松本山雅の手堅い守りを攻略しきれず、逆に前半42分、パウリーニョの豪快なミドル弾を浴びてしまう。山口蛍が玉田圭司とのワンツーを狙って出したパスをカットされ、そのまま決められるという場面であった。

「俺はワンツーで行けると思った。ああいうシーンでムダなクリアはしたくないし、つないでいくチームではあるから。そういうことも後ろの人とも話しましたけどね」と山口蛍は明確な意図を持ったプレーだったことを話すが、結果的に裏目に出てしまったことは事実だ。

 猛攻に出ていた後半37分にも、彼は渾身のミドル弾を相手GKシュミット・ダニエルに止められる苦渋を味わった。松本山雅のキャプテン・飯田真輝が「山口選手のシュートシーンが一番の脅威だった」と安堵感を吐露しただけに、その一撃が勝負を分けたと言っても過言でないだろう。この敗戦でC大阪は4位に落ち、2位との差は5。悲願のJ1復帰に再び暗雲が漂いつつあるのは確かだ。

 山口蛍がドイツ・ブンデスリーガ2部降格を強いられたハノーファーでの挑戦をわずか半年で打ち切り、古巣復帰の道を選んでから2ヶ月。C大阪は足踏み状態に陥っている。彼が戻った7月3日の第21節・ロアッソ熊本戦以降、チームは3勝2分4敗と黒星が先行。失点も急増した。一体何が起こっているのか。

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