2位再浮上狙うも敗戦。歯車が合わないC大阪
14日にキンチョウスタジアムで行われたJ2第29節・セレッソ大阪対松本山雅のJ2上位対決。28節終了時点で2位・松本山雅が勝ち点53、3位・C大阪が51で、C大阪は勝って順位を入れ替え、J1自動昇格圏への再浮上を狙っていた。
しかし、C大阪は松本山雅の手堅い守りを攻略しきれず、逆に前半42分、パウリーニョの豪快なミドル弾を浴びてしまう。山口蛍が玉田圭司とのワンツーを狙って出したパスをカットされ、そのまま決められるという場面であった。
「俺はワンツーで行けると思った。ああいうシーンでムダなクリアはしたくないし、つないでいくチームではあるから。そういうことも後ろの人とも話しましたけどね」と山口蛍は明確な意図を持ったプレーだったことを話すが、結果的に裏目に出てしまったことは事実だ。
猛攻に出ていた後半37分にも、彼は渾身のミドル弾を相手GKシュミット・ダニエルに止められる苦渋を味わった。松本山雅のキャプテン・飯田真輝が「山口選手のシュートシーンが一番の脅威だった」と安堵感を吐露しただけに、その一撃が勝負を分けたと言っても過言でないだろう。この敗戦でC大阪は4位に落ち、2位との差は5。悲願のJ1復帰に再び暗雲が漂いつつあるのは確かだ。
山口蛍がドイツ・ブンデスリーガ2部降格を強いられたハノーファーでの挑戦をわずか半年で打ち切り、古巣復帰の道を選んでから2ヶ月。C大阪は足踏み状態に陥っている。彼が戻った7月3日の第21節・ロアッソ熊本戦以降、チームは3勝2分4敗と黒星が先行。失点も急増した。一体何が起こっているのか。