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久保建英、自ら得たPKをしっかりゴール! FC東京U-18の勝利を決定付ける

text by 熱中!高校サッカー編集部 photo by Shiho Hoshino

久保
FC東京の久保建英【写真:星野志保】

【FC東京U-18 2-0 浦和レッズユース】

 全日本クラブユースサッカー選手権も、負ければそこで終わりのノックアウトトーナメントに突入した。FC東京にとって、昨年、ノックアウトステージ1回戦で名古屋グランパスに1-5で敗れた悔しさの残る試合会場で、浦和と対戦。その時の悔しい気持ちを、今年は勝利で晴らしたいところ。

「個で決定機を作って点を獲り切ってしまう。何となくウチが主導権を握っているようでも隙を見せたら一気にピュンと行かれてしまう。浦和は個々の能力が高いので、一瞬でやられてしまう怖さを90分間持ちながらプレーするんだよ」と佐藤一樹の言葉に応えるように、ピンチにも声を掛け合い、集中力を切らさずにピッチで躍動したFC東京が37分に先制点をもぎ取った。

 MF42平川怜がドリブルでエリア内に入り込み相手DFを引きつけたところで、左サイドにいたMF14内田宅也にパスを送る。すかさず内田は、ふわりとファーサイドにクロスを上げると、MF8伊藤純也がドンピシャのタイミングで、頭でゴールネットに押し込んだ。3人の絶妙な連携で決まった先制ゴール。

 アシストした内田は「いつもの感覚で成り立っているという感じなんですが、いろんな選択肢ができるようにFWとしてのポジションが獲れたのが良かった」とゴールシーンを振り返った。ゴールを決めた伊藤も「(互いに)目が合ったので、(内田が)蹴る前に、(ボールが)来るなと思っていた。柔らかいボールが来たので、あとは当てるだけでした」と、念願のゴールに笑顔がこぼれた。

 後半は、セットプレーから何度もピンチを迎えたものの、今大会で無失点のGK1波多野豪が、浦和のFKをジャンプしながら片手で枠の外に弾くなどDF陣の好守もあり、相手の攻撃を0に封じ込めた。

 2点目を獲るチャンスがありながらも決めきれずにいたFC東京。終了間際にFW41久保建英のドリブルから放ったシュートが相手の腕に当たり、PKを獲得。「度胸を持って真ん中にきっちり決めたところはいい」と佐藤監督が評価した通り、久保が危なげなくPKを決め勝利を決定づけた。

 気温32.5℃の炎天下の中、何度もピンチを迎えながらも2-0で勝ったことについて、「自分たちで主体性を持って、ピッチの中で問題を解決していくんだという姿勢を出してくれた」と評価した佐藤監督。

 次回の準々決勝の相手は、6月4日の同選手権関東大会でPK戦の末に負けた相手、横浜FC。「関東で負けているので、倒す時が来たと思います。この全国大会では、どの相手よりも負けてはいけないと思っている。2度の敗戦は絶対にしてはいけない」と、リベンジを誓った波多野。内田も「関東予選で負けた借りを返す! 目標は優勝。集中して気を抜かず、自分のプレーができるように頑張りたい」と闘志を燃やした。

(取材・文:熱中!高校サッカー)

熱中

【了】

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