エデルのゴールがイタリアを決勝トーナメントに導く【写真:Getty Images】
【イタリア 1-0 スウェーデン EURO2016】
EURO2016のグループステージ第2戦が現地時間17日に行われ、イタリアとスウェーデンが激突した。
初戦でアイルランドと引き分けたスウェーデンと、ベルギーに勝利したイタリア。立場がまったく違うチーム同士の対戦は、現在置かれた状況を反映したゲームとなった。
意地でも勝ち点3が欲しいスウェーデンは序盤からボールを支配して相手ゴールに迫るも、イタリアの組織力を前にして危険なエリアへ侵入できず攻めあぐねる。前線のペッレが厳しいマークにあうイタリアも攻め手を見つけられないが、抜群の安定感を誇る守備陣が得点を許さずスコアレスのまま前半を終えた。
後半に入ってもこう着状態が続く。イタリアは60分にペッレを諦めてザザを投入するが、特に流れを変えるには至らない。イブラヒモビッチを封じられたスウェーデンは80分にエクダルとフォルスベリを下げてドゥルマズとレヴィツキを送り出す。
徐々に疲れが見えてきたスウェーデンに対し、イタリアは82分にビッグチャンスを迎える。左サイドを駆け上がったジャッケリーニのクロスに中央でパローロがヘディングで合わせるも、シュートはクロスバーに阻まれてしまった。
ラスト5分となり、互いに最後の交代枠を使って力を振り絞る。イタリアはフロレンツィに代えてストゥラーロ、スウェーデンはグイデッティに代えてベリを投入し、それぞれに運命を託した。
すると88分、ついに欲しかった1点が生まれる。イタリアはキエッリーニが左サイドからスローインを入れ、途中出場のザザが相手に体をぶつけてキープを試みる。この競り合いでこぼれたボールにエデルが反応し、ドリブルで切り込み右足一閃。3人を置き去りにして放たれたシュートはスウェーデンのゴールに吸い込まれた。
この1点を守りきったイタリアは2試合連続の完封勝利で勝ち点を6ポイントに伸ばし、グループE一番乗りで決勝トーナメント進出を決めた。前評判はけっして高くなかったが、決して折れない精神力と絶対に崩れない組織力で最低限の結果を残している。
【得点者】
88分 1-0 エデル(イタリア)
【了】