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日本代表 9年前

【西部の目】ハリルJ、何が問題だったのか? ボスニア戦で再び露呈した守備の課題。悩みどころのボランチ起用

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

攻撃重視で柏木か、守備重視で遠藤航か

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日本代表の遠藤航(左)と柏木陽介(右)【写真:Getty Images】

 キリンカップ2試合とも、ディフェンスラインを高く維持しながら守備をした。ラインコントロール自体は、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦のほうが良かったかもしれない。後半に柏木に代わって遠藤がボランチに入ると中盤の守備の強度は増していた。

 パワーもリーチもあるボスニア・ヘルツェゴビナからボールを奪うには奪取力のあるボランチが2人いたほうがベターだ。ところが、遠藤と長谷部のコンビでは柏木がいるときと比べると攻撃力が落ちる。

 後半にボスニア・ヘルツェゴビナが深く引いて守備ブロックで待ち受けるようになると、日本はボールを支配できても守備ブロックをこじ開けられなくなった。縦の足下へつなぐパスはことごとく迎撃されてブロック内へ入れない。ラインの裏を狙ったパスでチャンスを作ろうとしたが崩しきれなかった。

 前半は宇佐美と長友のコンビで左サイドから崩せていた。先制点は宇佐美の外を長友がオーバーラップした際に、相手DFが受け渡しを失敗したのが原因だが、それ以外にも何度もチャンスを作っている。しかし、後半にスペースを埋められるとサイド攻撃も散発に。柏木がいれば有効な縦パスを増やせたかもしれない。

 攻撃を重視して柏木を起用するか、守備重視で遠藤か。ハリルホジッチ監督にとっては悩みどころだろう。アジア予選では相手が引いてしまうので柏木のタイプが必要だと思うが、ワールドカップ本大会を考えると守備が心許ない。おそらく状況に応じて使い分けていくのだろうが、まずは予選突破を最優先するのではないか。

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