山口蛍【写真:Getty Images】
日本代表の事前合宿に参加してトレーニングを積んでいた山口蛍が29日、報道陣の取材に応じて来季の去就について言及した。
今年1月にブンデスリーガのハノーファーへと移籍した山口だったが、十分な出場機会を獲得できないまま3月の日本代表戦で鼻骨と左眼窩底を骨折してしまい一足早く今季終了となった。その後日本に戻って治療とリハビリを続けている間にチームは2部降格が決まっている。
山口は来季の去就が注目される中で「いいことも悪いことも色々あった半年だったので、それは自分にとってすごく良かったかなと思っています」と海外での初めての半年間をポジティブに振り返る。
一方、短期間のプレーで課題も明確になった。「どの試合でも自分をもうちょっと出せれば良かったなと思いますし、チーム状況もあって自分のやりたいことより先にチームが求めていることだったりとか、そういうものを優先してやってしまった印象がある。それはもちろん大事ですけど、もっと自分のやりたいプレーをやればよかったかなと思う」と、遠慮して自らの持ち味を十分に発揮できなかったことを悔やんだ。
3月に負った骨折も癒え、山口の視線はすでに来季へと向いている。「ケガをなく過ごしたいなというのはありますし、今回は不運な形でしたけど、やっぱりケガを負ってしまったので。ケガなくシーズンを通して戦える体でいたい」と健康に1年を過ごすことをテーマに挙げた。
そして注目の去就については「まだ何もわからない」と述べたが、「僕から話せることはないんですけど、自分でしっかり色々考えて決断したい」とハノーファー残留を明言せず、含みをもたせた。
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は山口に対し「とにかくドイツに残ってやった方がいい」とアドバイスを送っていた。すでにトルコからの関心が報じられているが、山口は来季に向けてどんな決断を下すだろうか。
(取材:元川悦子)
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