熊本地震の被災者に向けてコメントを述べた酒井高徳【写真:Getty Images】
ハンブルガーSVに所属する日本代表DF酒井高徳が、現地時間17日に行われたドルトムントとの試合後に、熊本地震の被害を受けた人々に向けて励ましの言葉を述べている。
14日の地震をきっかけに熊本県を中心とする九州では連日して大きな地震が発生していた。このとき、熊本に友人などがいたのかと質問された酒井は「友達と言ったらパッと思い浮かばないですけど、キヨ君(清武)の弟とは(年代別の)代表で一緒にやっていました。まだちょっと連絡がとれていないですけど」と語り、ロアッソ熊本でプレーする清武功暉の名前を挙げている。
また、地震によって被害を受けた地域については「こういう状態というのは日本人としてすごく心が痛いです」と語り、心を痛めていることを明かした。さらに、自分自身の地震体験についても話している。
「自分も、少し前の事ですけど、中越地震があって。当時の僕は中学生で、サッカーをやっていたときにグラウンドがいきなり揺れました。
近くの家が火事になったり、そこからの帰りの高速道路の地割れがすごくて帰れないとか、踏切の遮断機が下がったままになって帰れないとか、すごく怖い思いをしていたのを覚えています。
そうやって余震が続いたりするときの恐怖については、共感といったら少し失礼になるかもしれないですけど、その恐怖は想像できるというか…。その当時はただ、ただ、おびえることしか出来なかったです。
今日は真司くんに軍配があがりましたけど、日本人としてこっちで頑張っている姿で、少しでも勇気を与えられればと思います」と答え、中越地震の経験をもとに、自分のできることをしたいと語った。
(取材:本田千尋)
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