ゴールを喜ぶ東福岡の選手たち【写真:ダン・オロウィッツ】
【國學院久我山 0-5 東福岡 全国高校サッカー選手権決勝】
第94回全国高校サッカー選手権の決勝が11日に行われ、史上6校目の夏冬二冠を目指す東福岡(福岡)と、初優勝を狙う國學院久我山(東京A)が埼玉スタジアム2002で激突した。
序盤は拮抗した展開が続くも、やや東福岡ペースで進む。國學院久我山は自慢のパスワークでボールを運ぶものの、危険なエリアをしっかりケアする相手を前にチャンスを作れない。
スコアが動いたのは36分、東福岡が國學院久我山顔負けのパスワークで左サイドから一気に逆サイドまで運び、最後は三宅海斗が今大会2得点目となる先制ゴールを奪った。
失点した國學院久我山は43分に3年生の小林和樹を下げて準決勝で決勝点を挙げた戸田圭佑を投入。前半のうちに選手交代枠を一つ使って流れを変えようと試みる。
しかし後半開始早々の48分、東福岡に重要な追加点が生まれる。ペナルティエリア手前で得たFKの場面、味方で作った壁を動かしてGKのタイミングを外すトリックプレーを使ってキャプテンの中村健人が直接決め、リードを2点に広げた。
2点のビハインドを背負った國學院久我山は前がかりになって同点を目指すが、東福岡がGK脇野敦至を中心に守備陣が体を張ってシュートをゴールに近づけさせない。
すると67分、試合を決定づける1点が生まれる。餅山大輝が相手GKのポジショニングをよく見て後ろからのロングボールをダイレクトでループシュート。ボールは無人のゴールネットに吸い込まれ、東福岡に3点目がもたらされた。さらに直後の70分、右サイドを駆け上がった児玉慎太郎の折り返しを餅山がスルーし、最後は藤川虎太朗が冷静に流し込んで東福岡が決定的な4点目を奪った。
日本一をほぼ手中に収めた中、キャプテン中村が見事なミドルシュートで80分にダメ押しの5点目。守っては最後まで國學院久我山に得点を許さず、5点のリードをキープしたまま勝利を収めた。これにより東福岡は17年ぶり3度目の選手権優勝、さらに今年のインターハイも制しているため夏冬二冠を成し遂げた。
【得点者】
36分 0-1 三宅海斗(東福岡)
48分 0-2 中村建人(東福岡)
67分 0-3 餅山大輝(東福岡)
70分 0-4 藤川虎太朗(東福岡)
80分 0-5 中村健人(東福岡)
【了】