乾貴士【写真:Getty Images】
リーガ・エスパニョーラ第19節が10日に行われ、エイバルの乾貴士が移籍後初ゴールを挙げた。チームは2-1でエスパニョールに勝利している。
左サイドMFで先発出場した乾は15分、ドリブルでカットインして右足を振り抜く。するとボールはきれいなカーブを描いてゴールネット右隅に突き刺さった。さらに70分過ぎには再び単独突破からPKを誘発。決勝点につながるビッグプレーでチームに勝ち点3をもたらした。
この活躍にスペイン各紙から絶賛の嵐が吹き荒れている。大手『マルカ』紙は乾に出場全選手中単独最高点の「8」(10点満点)を与え「エイバルの歴史が日本人によって作られた」と題した記事を掲載した。
エイバルは前半戦19試合を終えてすでに勝ち点を30まで積み上げている。この数字は昨季終了時に5ポイントまで迫っており、今季はクラブ史上最高成績がほぼ確実になった。『マルカ』紙は記事の冒頭で「日本人の乾がスペインに来てからのベストパフォーマンスで、エイバルを歴史的な高みへと引き上げた」と移籍後初ゴールのMFを称賛している。
そして乾は対面したエスパニョールの右SBハビ・ロペスにとって「悩みの種」であったこと、PK奪取の場面では同選手をピッチに横たわらせ完璧に抜き去ったことを指摘して、そのプレーに賛辞を送っている。
一方、『アス』紙も全選手中最高の「3」(3点満点)を乾に与えた。同紙に寄稿したエスパニョールの番記者イバン・モレオ氏は「乾は悪夢だった」と記し、別格のパフォーマンスについて「シャープな刀がやわらかいバターを切るかのごとく簡単に」相手を制圧したと表現している。
また同氏は乾がクラブ史上最高額でエイバルに加入したことにも触れ、「子供の頃テクニックや忍耐を学ぶ憧れだった『キャプテン翼』で『ボールはともだち』と言うキャラクターのよう」と大空翼になぞらえて日本代表MFを絶賛した。
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