日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が24日、記者会見に応じた。
来日して9ヶ月が経過したハリルホジッチ監督。来日した家族と京都旅行に出かけ神社で日本サッカーのために祈ったという話す指揮官は「日本で大きなことを成し遂げたい」という発言から今年一年の総括に入った。
日本代表の現状についてはFIFAランキングの低下を問題視した。ハリルホジッチ監督は「日本という国は非常に質が高く、多くの可能性がある。しかし、FIFAランキングは2011年の13位から下がり続けている」と警鐘を鳴らすと、「我々はそれを少し上げていく努力をしたいし、そのために全員に働きかけていくつもりだ」とコメントした。それでも、「2015年は成功したと思っている」と手応えを語った。
ハリルホジッチ監督は現状を「第一段階に過ぎない」と位置づけ、6月に行われるキリンカップから“第二段階”に入ると考えているようだ。今後の目標については「ワールドカップ本大会で日本サッカーのアイデンティティーを見せること」を挙げた。選手の長所をベースに現代サッカーに適用させることを目指していると語っている。
目標達成に向けて同指揮官は「日本サッカーの将来に向けたプロジェクト」という自身のロードマップを提示していることを明かした。国内組とコーチングスタッフに対しては、先日行なわれたミーティングや話し合いで共有し、海外組には2月には日本を離れ直接伝えるつもりだという。「このアイディアは日本の人々の誰もが貢献できるもの」と強調した。とりわけ選手たちには「代表合宿で過ごす時間はほとんどない。クラブでの日々のトレーニングが大事になる」と伝えている。
「我々は日本サッカーを向上させたい。ただそれだけのことだ。いつか“ヴァイッド、ありがとう”と言ってくだされば、それで十分だ」
ハリルホジッチ監督のW杯に向けた戦いへの準備は、着々と始まっている。
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