岡崎が語ったレスターの強さの理由
12月14日のナイトゲーム。暖冬により寒さが厳しくないせいかもしれないが、その一方で、目の前で行われている試合を見て興奮気味になった部分もあった。
この日のレスターの本拠地キングパワースタジアムには、昨季のリーグ覇者チェルシーが訪れていた。試合前の下馬評では、前週に行われたチャンピオンズリーグのグループリーグ最終節でポルトを下したチェルシーが優勢という情報もあったが、開幕から好調を維持し続けるレスターを押すブックメーカーも少なくなかった。ようするに、どちらにも勝機のある試合だったのだ。
しかし蓋を開けてみると、ホームのレスターはいとも簡単に王者を下して見せた。スコアラインだけを見れば2-1だが、内容では完全にレスターが上回っていた。
とはいえ個々の技術だけであれば、チェルシーの選手に軍配は上がる。しかしながら、ルーズボールへの反応の鈍さや球際での弱さが目立ち、パスもまるでつながらない。もしくは怖さを感じない横へのパスに終始していた。顔が前に向かず、目的意識の低さが手に取るように感じられた。チームの調子が悪いのは一目瞭然だった。
一方のレスターイレブンからはやる気が漲り、チームの目指すサッカーの形が見えていた。これまでは、勝利し続けてはいるもののプレーに関する目立ったルールは見られなかった。だが前節のスウォンジー戦、そしてチェルシー戦では、堅守速攻で敵を叩こうという狙いが定められていて、これがピタリとハマった。
この日は2試合連続でベンチからのスタートとなった岡崎慎司も、チームメイトのプレーを称賛する。
「(ここまでくると)勢いだけじゃないなって感じますね、最近は。まあ見ててもやられる感じがしない。センターバックの足が遅いだとか、裏が弱いところをチームがカバーできている。いろんなところが噛み合いすぎている感じ(笑)。はたから見てもいいチームだと思いますね。決めるやつが決めて、理想の形。そう簡単には崩れないんじゃないかと思う」