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孤立する乾、連動するネイマールとスアレス。勝負を分けた“非エゴイスト”の連係力

リーガエスパニョーラ第9節、バルセロナはホームで乾貴士の所属するエイバルと対戦。先制点を奪われながらも3-1と勝利を収め、レアル・マドリーと勝ち点で並んでいる。この勝利の要因となったのはハットトリックのスアレスと2アシストを決めたネイマールの連係力だった。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

3つの“いつも通り”が詰まったエイバルの先制点

孤立する乾、連動するネイマールとスアレス。勝負を分けた“非エゴイスト”の連係力
前半10分以内のゴールは実に5試合連続となるエイバル【写真:Getty Images】

 シモーネ・ヴェルディがボールを奪うと、こぼれ球を受けた乾貴士が縦へ繋ぐ。このボールをボルハ・バストン、ヴェルディを経由してケコへ。ケコがゴール前に迫ったものの、一度はGKクラウディオ・ブラボが弾き出す。しかし、このボールを拾ったバストンが右足で強く蹴り込むと、バルサゴールのネットが揺れた。

 前半開始わずか9分のこの場面には3つの“いつも通り”が詰まっていた。エイバルは“いつも通り”前線から積極的なプレスでゴールへと繋げ、“いつも通り”前半10分以内にゴールを奪った。10分以内のゴールは実に5試合連続となる。

 そしてバルセロナは“いつも通り”前線からプレスをかける相手にDFラインが乱されて失点を喫した。

 今季のバルセロナは、明らかに問題を抱えている。昨季まではDFラインを高い位置に保つことによって全体がコンパクトになり高い支配率を維持することが可能となっていた。

 しかし、今季の失点シーンの多くは自陣でボールを奪われてバタついている間に決められてのもの。開幕から9試合を経た今でその状態は続いており、高いDFラインが足かせとなってしまっている。

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