今季初の先発フル出場を果たしたインテルの日本代表DF長友佑都【写真:Getty Images】
【パレルモ 1-1 インテル セリエA第9節】
現地時間24日、インテルはセリエA第9節でインテルはアウェイでパレルモと対戦した。
事前報道ではベンチ予想だった日本代表DF長友佑都は、右サイドバックで今季初先発を果たしている。今季はここまで第2節のカルピ戦で途中出場し、10分間のみのプレーに終わっており、リーグ戦での出場は2ヶ月ぶりとなる。
本来、インテルの右サイドバックにはイタリア代表DFダビデ・サントンが務ることが多かったが、ここ数試合のパフォーマンスが十分ではなかった。そこで、21日に行われたミランとの練習試合に出場してアピールした長友に出番が回ってきた。
パレルモはフランコ・バスケスがピッチの至る所に出没してチャンスを演出。一方のインテルは左サイドからイヴァン・ペリシッチとステヴァン・ヨベティッチのコンビで活路を見出そうとする。
また、長友は前半のCKのキッカーも任されている。前半1度目のキックは精度が低く簡単にクリアされてしまうが、2度目はチャンスにつながるキックを見せている。
前半は両チームに決定機は訪れず、勝負は後半の45分間へ。インテルは今季初となる前半の枠内シュート数がゼロとなった。1トップのマウロ・イカルディは、ここまでボールタッチ数がGKサミール・ハンダノビッチと同じ8回と攻撃の起点になれず。一方の長友は前半でチームトップとなる5.97kmの走行距離を記録した。
インテルは後半立ち上がりにようやく枠内シュートを放つ。50分にはヨベティッチが直接FKを狙うもGKステファノ・ソレンティーノがファインセーブで防いだ。
膠着状態を打開するためロベルト・マンチーニ監督は低調なプレーに終わったジョフレー・コンドクビアに見切りをつけてジョナタン・ビアビアニーを投入。するとこの采配が的中する。
60分にビアビアニーが速いグラウンダーのクロスを送るとペリシッチが押し込んでインテルが先制した。
しかし、リードは長く続かない。66分、パレルモはセットプレーの流れからバスケスがシュート性のボールを送ると、元イタリア代表のアルベルト・ジラルディーノが反応し、同点ゴールを決める。
勝ち越しゴールを奪いたいインテルは直後に長友が果敢なオーバーラップを見せ、速いクロスを送るがパレルモDFに阻まれてしまう。75分にはフレディ・グアリンが強烈なミドルシュートを放つがこれもソレンティーノを破るには至らない。
しかし、インテルにハプニング発生。バスケスがゴールに向かってドリブルを仕掛けるとジェイソン・ムリージョがたまらずファール。2枚目のイエローカードで退場となった。
インテルは最後までパレルモゴールを割ることができず、このまま試合終了のホイッスルを迎えた。インテルは前節のユベントス戦に続いて3戦連続ドローとなった。
この試合で勝利すれば暫定で首位に立つ可能性もあったインテルだったが、攻撃で迫力を見せることができず、勝ち越しゴールを奪うまでには至らなかった。
また、長友は試合を通じて攻守に労を惜しまず、豊富な運動量でピッチを駆け上がった。今季のインテルは攻撃陣が大きく入れ替わったため、より実戦を積むことで連携がかみ合ってくるかもしれない。
左サイドバックにはこの試合でもフル出場したアレックス・テレスやフアン・ジェズスが起用されることが多く、この先長友は右サイドバックとして出場機会を狙っていくことになりそうだ。
【得点者】
60分 0-1 ペリシッチ(インテル)
66分 1-1 ジラルディーノ(パレルモ)
【了】