センターFWとして起用。成果と課題を得る
武藤嘉紀は、今まさにブンデスリーガを体感している。2015年10月18日に第9節を終えて、ブンデスリーガの前半戦も日程の半分を消化した。
16日にマインツはホームでドルトムントと対戦し、0-2で敗れている。CFのポジションで先発した武藤は、84分にニーダーレヒナーと交代した。ノーゴール、ノーアシストに終わっている。
本人の言うところの「結果」が出ずに途中交代となったが、監督やチームメイトからの信頼を、武藤は順調に勝ち得ているようだ。
マインツに移籍加入間もない頃の7月、チームに溶け込むために、仲間からの信頼を得るために、「結果」が必要だと武藤は口にした。ゴール、アシストという目に見える形を残せば、自ずとピッチ上で声が掛かり、パスも出てくる。そう考えていた。
現在リーグ戦では9試合を終えて、武藤は2ゴール1アシストという結果を残している。数字だけを見てしまうと足踏みをしているようだが、ドルトムント戦の武藤を観れば、決して停滞してはいない。
第2節のボルシアMG戦から8試合連続での先発は、シュミット監督から信頼を得ていることの何よりの証である。またドルトムント戦で5分と58分に迎えた2度の決定機では、左のベングトソンからゴール前の武藤へグラウンダーのボールが、マリからはペナルティエリアに入る武藤へラストパスが出ている。仲間も武藤の動き出しのタイミングを掴んでいる。
そしてCFで使われることがはっきりしている中で、武藤はドルトムント戦の後でまた違った課題を挙げた。
「しっかりと自分に入ってきたボールを収めないと、収めるのがFWの役割なので、そこではもっともっと勝率を上げていけるようにしていかないといけない」