“4度追い”で相手のミスを誘発した香川
マインツを相手にリーグ4試合ぶりの勝利を飾ったドルトムント。スタメン出場した香川真司もチームとして素晴らしい内容ではなかったことを認めながらも 「割り切って戦えたと思う」とまとめる通り、後半38分の交代までハードワークをこなしながら要所を締める働きで勝利に貢献した。
前半18分のチャンスに鮮やかなスルーで相手のディフェンスを揺さぶり、ロイスの先制ゴールに絡んだ香川だが、厳しい流れからようやく得た自らのチャンスを「キーパーが出て来ると思ってチップ気味にしようか、枠を狙おうかと思ったのが半分半分で、ちょっと迷いがあった」と振り返るシュートミスでふいにするなど、反省点が残るパフォーマンスであったことは確かだ。
それでも「最後またプレスをかけてしっかり取り切れた」と振り返る後半37分のムヒタリャンによる2点目のきっかけを作るなど、ディフェンスでの働きが目立った。その場面では右SBのブロジンスキがボールを持ったところでまずCBのブンガートにプレッシャーをかけてパスの選択肢から外し、左側のCBベルにボールが出たところに2度目のプレスをかける。
そこからベルがブンガートにリターンすると、そのベルに3度目のプレス。そしてライン際のブロジンスキにボールが戻ったところで一気に間合いを詰め、最後は苦し紛れのパスをオバメヤンがカットする状況を誘発した。よく“2度追い、3度追い”という言葉が使われるが、このシーンの香川は短い距離ながら“4度追い”を実行していたのだ。
「プレスに関しては本当にハーフタイムにもっと行けって言われましたし、試合前もプレスのこと、ハードワークする様にすごく強調していたので、ただやっぱりなかなかはまらないところもありあしたし、その中でも耐えて失点せずに最後のところで踏ん張れたと思います」