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消滅危機のチバスUSA。人種差別訴訟にも発展したオーナーの愚行。加地亮の未来はどうなる?

来シーズン、新たなスタートを切るMLSにおいて、唯一不参加となりそうなクラブがある。加地亮が所属するチバスUSAだ。メキシコのCDグアダラハラの姉妹クラブとして発足したものの、経営の失敗で売却と活動休止を余儀なくされた。

text by ダン・オロウィッツ photo by Getty Images , mlssoccer.com

経営難でクラブ売却へ。少なくとも1年間は活動休止か

消滅危機のチバスUSA。人種差別訴訟にも発展したオーナーの愚行。加地亮の未来はどうなる?
加地亮が所属するチバスUSA【写真:mlssoccer.com】

 チバスUSAのファンが9月29日(月)の朝、落胆と共に目を覚ましたことに驚きはなかった。クラブの歴史上、最悪のシーズン(前日にはシアトル・サウンダースとのアウェー戦で2-4の大破を喫した)となりそうな中、より大きな失望に包まれるかもしれない。

 ESPNのレポートによると、問題を抱えたクラブは名も無き投資グループに1億ドルで売却する可能性があることを発表したが、その日のうちにサポーターの気分が晴れることは無かった。

 以前から予想されていたブランディング変更と再建へのプロセスの一部として、新たなオーナーは少なくとも2シーズンはクラブの活動を休止させなければならないという。

 しかし、その中断が最終的にフランチャイズの変更や完全にクラブの活動を停止させる可能性があることを予想する声も少なくはない。

 当初、フランチャイズの変更や商標変更が珍しいことではない米国では、新たに生まれ変わる“LA2”(編注:LAをホームとするチバスUSAは、ロサンゼルス・ギャラクシーに次いで2番目のLAのチーム“LA2”と呼ばれている)が何とか2015年シーズンも活動を続ける可能性があると見られていた。

 しかし、米スポーツ誌スポーツ・イラスト・レーテッドが9月上旬に発表したレポートによると、少なくとも1シーズンは活動を休止させる可能性が高まっており、MLSコミッショナーのドン・ガーバー氏もそれを否定しなかった。

「我々は、新たなオーナーグループを確認し次第、2015年以降もチームを運営する意思があるのかを含めてMLS理事会と協議する」と、ガーバー氏はESPNに語っている。

 チバスの損失は一時的とは言え、2002年にタンパベイ・ミューティニーとマイアミ・フュージョンがMLSから離脱して以来、初めてのものだ。

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