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日本代表 10年前

“選手≠タレント”。大ブレークの武藤、過剰な注目は避けるべき。才能を育むのは周囲のサポート

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

 この現象について、武藤のチームメイトであるエドゥに話を聞いた。

 私は、このブラジル人選手が『若い選手はより多くの経験が必要だ』と語るだろうと仮定していたが、実際には日本での選手を取り巻く興奮が彼の故郷とは大きく異なることを示唆したことに驚いた。

 ブンデスリーガで7年間プレーした32歳のストライカーは当時、彼自身も所属していたシャルケに内田篤人が加入した際のエピソードを語った。

「ブラジルとも異なるし、ドイツとも異なる」と、彼は切り出した。「日本は非常に特殊な国だと思う。例えば、シャルケは練習を見学することが出来るけど、内田が加入したときには練習にも試合にも多くの日本人が詰めかけた。リポーターもファンも。それが日本は特別だと思う理由だ」

 私が“ブラジルよりも選手へのプレッシャーは強いか?”と尋ねると、検討のための短い沈黙の後「そう思う」と彼はうなずいた。

 それは、いくらかの要求であり、武藤が初期の約束を果たす能力があることは示したが、現状では彼は非常に厳しい監視下でのプレーを強いられている。すでにFC東京の『エース』というブランドを着せられ、キックオフ前にはカメラがアップで捉えていることがその証だ。

 それらは、彼がゴールを決め続けている間は全てがバラ色となる、しかし、彼の足が乾いたとき(いつか必ず訪れるだろう)、彼のために少し慎重にならなければならない。

 エドゥは「ときどき、私は2度のチャンスを逃すが、次の試合では2、3点決めることもある」と、多摩川クラシコで2、3回のチャンスを逃した後に語った。実際、彼の言葉は正しく、彼は3日後の徳島ヴォルティス戦でPKによって得点を決めた。

「その状況が彼(武藤)に訪れたとき、それがストライカーの人生であると思わなければならない。彼にはプレーするための長い時間が残されている。恐らく、今後5、6試合で得点を決め、それが止まり、再び得点を決めるということもあると思う。

 しかし、それがストライカーの人生だ。私が思うに、あらゆる試合で得点を決め続けるのはメッシとクリスティアーノ・ロナウドだけだよ」

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