大久保の使いどころは?
実は、先発は大久保と予想していた。後半から出場したが、1トップでのプレーは15分ほどで、その後は右サイドへ移動している。ザッケローニ監督は1トップとしての大久保をあまり買っていないのかもしれない。
日本の1トップは相手のディフェンスと駆け引きして、本田と香川にスペースを作る役割がある。これは誰がプレーしてもやらなければならない。この点で最もフィットしているのは大迫だ。大久保はオトリ役よりも自らボールに絡んだほうが生きるタイプである。
ある意味アタマが痛いのは、攻撃で最も頼りになる大久保、岡崎のポジションが重なっていること。大久保をスーパーサブとして使うか、あと1週間で大久保仕様の1トップに作り替えるか。
それにしても大久保の得点は見事だった。青山のパスも素晴らしかったが、右足でコントロールした後、腰の左あたりでボールを押し出したのが効いている。あの感覚は天性のものだろう。才能、経験、自信を持ち、攻撃のリーダーとしての存在感があった。
秘密兵器・斎藤は何もしなかった。チャンスがなかったのか予定どおりなのかはわからないが、結果としてはこれでいい。武器は本番まで見せないほうがいいからだ。
良くも悪くも日本代表はこれまでどおりだった。得点できるが失点もする。コートジボワール戦は試合の入り方を修正したい。相手のビルドアップをもっと効果的に制御し、相手の良さを消しながら試合をコントロールできないと危ない。開幕直前、本当にいい相手と試合ができたと思う。
【了】
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