後半戦1位のアルビレックス新潟
何となく予想していたことではあったのだけれど、J1リーグは今年も混戦である。最終節を前にして優勝の可能性を残したチームが3つあるというのはともかく、その勝ち点の低さもJリーグらしさだろう。
首位・横浜FMが62、追う広島が60、続く鹿島が59となっているが、いずれも中位から大きく離れて数字ではない(たとえば、9位・清水は勝ち点50)。
そしてこれは世界的に見ると珍しい事象であっても、Jリーグにとって特殊な状況ではない。「G大阪が落ちるようなリーグ」である。戦力は拮抗し、善くも悪くも、どのクラブにもチャンスがある(あるいは降格のリスクがある)。
そんな中で行われたJ1第33節では、優勝を控えた横浜FMを破った新潟の強さが強い印象を残した。CSのTV放送でも指摘されていたので覚えている人もいるかもしれないが(NHKの放送は生憎と観ていないのだが)、新潟について「後半戦1位」という言葉が強調されていた。
再来年からの2ステージ制移行が濃厚となっていることもあって、前半の17試合と後半の17試合を分けてみたらどうなるのだろう? という思考実験はファンの間でも行われるようになってきている。試みに「J1後半戦順位表」を作ってみた。
1位には、すでに指摘したように新潟が君臨している。第14節から復帰した守護神・東口順昭、ついに覚醒した「元・未完の大器」FW川又堅碁という攻守の2枚看板に支えられたオレンジ軍団の強さは明らかにホンモノ。
特に東口はいつ日本代表に再招集されても不思議ではないプレーぶりで(個人的には、11月の欧州遠征で呼ばれるのではないかと思っていた)、彼の復帰後から新潟の平均失点は1.46から1.15へ激減。チームとしても「後半戦首位」に立つのも納得のパフォーマンスを発揮している。