リストアップされていた香川
イギリスのデイリーミラー紙が、つい、先週、香川真司がアトレティコ・マドリーにレンタル移籍か、の報道を出した。スペインのメディアは、そのニュースに色めきたっていた。香川は、今、ヨーロッパで最も評価が高い日本人選手といっても、過言ではない。
スペインで成功したアジア人選手は数少ないため、いまだ、アジア人選手に対しての評価が国内では高いとは言えないが、それでも、香川のドルトムンド以降の足跡は、関心を持って受け止められている。
その一方、残念ながらマンチェスター・ユナイテッドの新監督デイビッド・モイーズは、アレックス・ファーガーソンほど、香川を高く買っていないようだ。
昨シーズン、負傷の問題もあり、大きく目立った活躍をしたわけではない香川だが、だからといって、まだ24歳と伸びしろのある選手を放出もしたくないという判断の結果、ユナイテッド側は、レンタル移籍というオプションに至り、その白羽の矢が立ったクラブの一つがアトレティコだった。
アトレティコは、昨シーズンまで攻撃の主軸だったファルカオを放出し、今年、FCバルセロナからダビッド・ビジャを獲得。ファルカオの爆発的攻撃力の穴を埋めるためにも、ビジャにアシストを出せるセカンドラインの選手補強を求めていた。
チョロ・シメオネ監督は、中でもディエゴ・リバス、カソルラなどの補強を強く主張し、放出するだけでは、チームをキープすることはできないと断言していた。ディエゴ・リバスは、アトレティコで育った選手であり、フィジカルの強いミッドフィルダーだ。
カソルラは、スペイン代表でも名が知られている通り、小柄ながらもそのスピードを生かしたサイドアタックに定評のある選手。香川は、そんな中でこういった選手らと共に名前があがってきた一人であり、ありていに言えば、シメオネが第一希望として獲得を希望しているわけではない。