プレシーズンで結果の出ないインテル
チェルシーに0-2、バレンシアに0-4。アメリカに遠征し、ヨーロッパの強豪と練習試合を重ねるインテルは負けが込んでいる。結果に厳しいイタリア、いくらプレシーズン中だからといって容赦はない。「モラッティ会長の目の前でこの惨劇、警告だ(ガゼッタ・デッロ・スポルト)」と新聞は書き立てた。
たしかに戦力は弱体化している。他国のビッグクラブはおろか、ナポリやフィオレンティーナの方が大金を投じることが出来る状況で、チェルシー戦はタレント性の違いで点をとられたようなものだった。
ああ、今年もインテルはダメで、長友もダメなのかと思ってしまいがちなところだが、そんな判断を下すのはさすがにまだ早い。彼らはあくまで、体を追い込んでいる最中だ。
ちなみに、4日のバレンシア戦ではコンディションにも大きな差があった。相手は最後の練習試合(7月27日のミラン戦)から一週間以上も経っており、さらに実戦のシミュレーションも敢行。前半から猛烈なプレスを掛け、交代も一人に止めていた。
それに対し、8月1日のチェルシー戦から中2日、しかもその間も練習を継続し体を追い込んでいる状態では、勝負にならなかったのも当然である。
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